
カクテルは一般的にその土地で手に入りやすい材料を用いて作られることが多いので、地域によってカクテルの特徴が異なります。カクテルの聖地と呼ばれるアメリカではコールドカクテルが、おしゃれ文化のあるフランスでは見た目重視のカクテルなど、発祥を辿るとその国の文化も見えてきます。今回はそんな中でも中南米で生まれたカクテルを3つご紹介します。ぜひ色んなカクテルの発祥を知り、カクテルを楽しめるようにしましょう!
目次
メキシコ発祥「マルガリータ」
マルガリータは日本でもお馴染みのスタンダードカクテルの一つで、テキーラをベースとしたショートカクテルです。マルガリータは、1930年代にメキシコのホテルのバーテンダーが彼女の名前のカクテルを考案したことから生まれました。マルガリータのベースとなるテキーラはメキシコ発祥のスピリッツで、メキシコではテキーラショットからマルガリータまで色んな飲み方で飲まれています。
マルガリータはクセの強いテキーラを使っていますが、ホワイトキュラソーとライムジュースがうまく緩和してくれます。そのためテキーラの味わい深い風味とライムジュースの酸味が、飲みやすいカクテルに仕上げています。口当たりは強いものの甘味を味わうことができるので、テキーラが苦手な人やお酒が苦手な女性にもおすすめできるカクテルです。ただしアルコール度数は25度以上と高めなので、お酒が弱いに人は避けた方が良いでしょう。
マルガリータの材料
・テキーラ 1/2
・ホワイトキュラソー 1/4
・ライムジュース 1/4
マルガリータの作り方
①カクテルグラスをスノースタイルにする
②シェイカーに材料を入れてシェイクする
③カクテルグラスに注ぐ
ブラジル発祥「カイピリーニャ」
カイピリーニャはブラジル原産のスピリッ’カシャッサ’をベースとしたカクテルで、ブラジルでは伝統的なカクテルとされています。カイピリーニャ(Caipirinha)はポルトガル語で’田舎者’という意味があり、ブラジル人には無くてはならないという親しみが込められています。カシャッサはサトウキビを原料として作られたお酒で、同じくサトウキビを原料としたラム酒と同じ分類にされることがあります。しかしラム酒よりも芳香な深い香りとサトウキビの甘味のあるお酒なので、ロックや炭酸水割りでも十分飲みやすいスピリッツです。
カイピリーニャはライムとガムシロを入れるので、味が整って飲みやすくなります。酸味や甘味はありますがどちらもシンプルな材料なので、カシャッサの邪魔をすることはありません。またカシャッサの割合が高いので、アルコール度数は25度以上になります。カイピリーニャでも強いと思った人は、カットフルーツを入れてフルーティーさをプラスするのがおすすめです。
カイピリーニャの材料
・カシャッサ 45ml
・ダイスライム 5個ほど
・ガムシロ 1~2tsp
カイピリーニャの作り方
①ロックグラスにダイスライムとガムシロを入れる
②バースプーンやマドラーでつぶす
③クラッシュドアイスを入れる
④カシャッサを注ぐ
⑤軽く混ぜる
プエルト・リコ発祥「ピニャ・コラーダ」
ピニャ・コラーダはスペイン語で’裏ごししたパイナップル’という意味のあるカクテルで、パイナップルをよく潰したパイナップルジュースを使うことに由来します。1963年にプエルト・リコの「バラキーナ・バー」のバーテンダーであったラモン・ポルタス・ミンガ氏によって、バカルディラムとパイナップル、ココナッツを使ったカクテルとして考案されました。ピニャコラーダはバリエーションが豊富で、広まった地でアレンジがされてきました。1970年代にはアメリカのニューヨークやマイアミでフローズン・ピニャ・コラーダが流行し、アイスクリームコーンにも入れて食べられていました。
ピニャ・コラーダはスピリッツの中でも甘味のあるラムを使っており、さらにパイナップルジュースとココナッツミルクを使っているので、飲みやすいカクテルに仕上がっています。フルーティーで華やかなのに加え、ココナッツミルクにはミルキーさがあるので、飲むだけで常夏のカリブ海を想像できるそんなトロピカルで甘いカクテルです。
ピニャ・コラーダの材料
・ラム 30ml
・パイナップルジュース 80ml
・ココナッツミルク 45ml
・お好みでフルーツ
ピニャ・コラーダの作り方
①シェイカーに材料を入れてシェイクする
②クラッシュドアイスを入れたグラスに注ぐ
③お好みでフルーツを飾り、ストローを添える