みなさんは’カンパリ’と呼ばれるリキュールをご存知でしょうか?カンパリはイタリア語で’苦い’を意味するリキュールで、その名の通り苦みが特徴のビター系リキュールです。カンパリは鮮やか赤い色をしており、しかも苦いため、カクテルには使いづらいような印象を与えますが、苦みや綺麗な色があるからこそ、他のリキュールとは違ったカクテルを作ることができます。
今回はそんなビター系リキュール、カンパリを使ったカクテルを3つご紹介します。今まで飲んだことがない人も、カンパリは苦くてクセになるという人も、ぜひ機会があったら試してみてください。
目次
薬草の苦みのあるカンパリとは
カンパリはイタリアでバーテンダーをしていたガスパーレ・カンパリが1860年に開発したもので、当時は’ビッテル・アルーソ・ドランディア’、日本語で’オランダ風苦み酒’という名前で呼ばれていました。その後、ガスパーレの息子のダーヴィデ・カンパーリがカンパリ’と名前を変え、現在カンパリを作っているダヴィデ・カンパリ社を立ち上げました。
カンパリはビター系リキュールの中でも特に人気の高いリキュールで、バーや居酒屋などにも必ずと言ってよいほど置いてあります。ビター系リキュールの特徴として苦みが一番に挙げられますが、このカンパリにも強い苦みが含まれています。カンパリは製造方法が明らかになっていないため、何が入っているのかは企業秘密にされていますが、オレンジやコリアンダー、リンドウなどの60種類以上にもなる材料が使われていると言われています。
クラシックなカクテル『ビシクレッタ』
ビシクレッタは日本ではあまり知られていないカクテルですが、カンパリの発祥の地であるイタリアでは古くから飲まれているロングカクテルです。ビシクレッタ(bicicletta)はイタリア語で自転車という意味がありますが、これは’自転車に乗るくらい簡単に作ることができるカクテル’ということから名付けられました。このビシクレッタはカンパリを白ワインのみを使ったクラシックのものと、それに炭酸水を追加したカンパリ・スプリッツァとも呼ばれる現代的なものと2種類あります。イタリアではどちらもビシクレッタと呼ばれることがあるので、本場イタリアで注文する際には炭酸水を入れるのか入れないのか伝えると良いでしょう。
ビシクレッタの材料
・カンパリ 1/2
・白ワイン 1/2
・お好みでオリーブやレモンピール
ビシクレッタの作り方
①氷を入れたワイングラス、もしくはロックグラスにカンパリを入れる
②白ワインを注ぐ
③よく混ぜる
④お好みで飾り付ける
大人なカクテル『オールド・パル』
オールド・パルもビシクレッタ同様、日本ではあまり知られていないカクテルです。オールド・パル(old pal)とは英語で’古い仲間’という意味があり、良い名前のカクテルとして広まったと言われています。オールド・パルのベースはウイスキーですが、一般的にライ・ウイスキーが使われており、ライ・ウイスキーを使うことによってカンパリの苦みとライ麦のスパイシーさが上手く混ざり合って大人な味に仕上がっています。
オールド・パルの材料
・ライ・ウイスキー 1/3
・ドライ・ベルモット 1/3
・カンパリ 1/3
オールド・パルの作り方
①ミキシンググラスに全部の材料を入れて混ぜる
②カクテルグラスに注ぐ
オレンジの香るカクテル『ネグローニ』
ネグローニはカンパリの発祥の地イタリアで生まれたカクテルで、フィレンツェの老舗リストランテ『カソーニ』の常連客であったカミーロ・ネグローニによって生み出されました。カミーロはカンパリとスイートヴェルモットに炭酸水を混ぜたアメリカーノというカクテルを愛飲していましたが、ソーダの代わりにジンを入れて欲しいと要望したことからネグローニが誕生し、アメリカーノよりも口当たりが強く香りが深いとして人気を高めました。またネグローニにはアレンジ方法がいつくかありますが、オーソドックスなレシピにはスライスオレンジを入れます。カンパリもジンも苦みが強いですが、オレンジを入れることでカンパリによく合った香り高いカクテルになります。
ネグローニの材料
・ドライジン 1/3
・カンパリ 1/3
・スイートヴェルモット 1/3
・スライスオレンジ 1枚
ネグローニの作り方
①ロックグラスに氷を入れる
②ジン、カンパリ、ヴェルモットをグラスに入れる
③よく混ぜる
④スライスオレンジを入れる