カクテルはおしゃれな欧米のバーを思い浮かべる人も多いと思いますが、日本のバー業界もかなり進んでおり、日本人バーテンダーの完璧で巧みな技術と新しい発想のカクテルが世界をあっと驚かせています。ウイスキーロックの丸氷が日本人の優しさから生まれたように、今日には日本人の心によって生み出されたカクテルがたくさんあります。
今回は、そんな日本で生まれたカクテルを3つご紹介します。日本人ならではの繊細なテイストのカクテルばかりなので、ぜひ機会がありましたら試してみてください。
目次
春を感じる『椿姫』
椿姫は2002年の『サントリーショートカクテル・アペリティフ部門』で話題になった、鈴木有美子氏が作ったカクテルです。サントリー社の桜リキュール『ジャポネ』を取り入れたカクテルで、色合いや香り、味などの全てで日本の春を感じられます。また綺麗なピンク色からは甘いカクテルが想像できますがアルコール度数は25度以上と高めで、食前酒としてだけでなくナイトキャップとしてもおすすめです。
椿姫の材料
・スカイウォッカ 20ml
・ジャポネ桜 20ml
・クランベリーリキュール 10ml
・ライムジュース 10ml
・オレンジビターズ 2dash
椿姫の作り方
①ミキシンググラスに全ての材料を入れてステアする
②食前酒用グラスに注ぐ
幻想的な『ファンタスティック・レマン』
ファンタスティック・レマンは世界のカクテルコンクールで優勝経験のある上田和男氏のオリジナルカクテルで、スイスのジュネーヴで行われた世界規模のカクテルコンペティションで銀賞を受賞した作品です。スイスにある’幻想の湖’と言われているレマン湖をイメージしたカクテルで、ブルーキュラソーの綺麗なライトブルーが見事なグラデーションを作り出しているのが特徴です。またファンタスティック・レマンは日本酒をベースとしたカクテルなので選ぶ日本酒によって味にバラつきがありますが、日本酒の味がカクテルに反映されるようにしっかりとした味のある日本酒を選ぶと、カクテルにした時にも甘酸っぱい日本酒の風味を楽しむことができます。
ファンタスティック・レマンの材料
・日本酒 30ml
・ホワイトキュラソー 18ml
・キルシュ 6ml
・レモンジュース 6ml
・トニックウォーター 適量
・ブルーキュラソー 10ml
ファンタスティック・レマンの作り方
①シェイカーで日本酒、ホワイトキュラソー、キルシュ、レモンジュースをシェイクする
②氷を入れたグラスに注ぐ
③トニックウォーターを注ぐ
④軽くステアする
⑤ブルーキュラソーをドロップする
クリアな『バンブー』
バンブー(bamboo)は英語で竹という意味があり、明治時代に横浜ニューグランドホテルの総支配人兼バーテンダーであったルイス・エッピンガー氏が考案した日本初の創作カクテルです。ワインをベースとするカクテルでキリっとしたクリアな味わいが評判を高め、横浜を訪れる外国人によってアジアからヨーロッパ、ヨーロッパからニューヨークとカクテルの聖地アメリカへ広まっていきました。バンブーはアメリカでは食前酒として人気が高く、さっぱりとした口当たりのカクテルは和食にもよく合うと言われています。発祥地日本ではあまり馴染みのないカクテルですが、欧米では知られているカクテルなので、ぜひ一度日本初のオリジナルカクテルを味わってみてください。
バンブーの材料
・ドライシェリー 2/3
・ドライベルモット 1/3
・オレンジビターズ 1dash
・香り付けのためのオレンジピール
バンブーの作り方
①ミキシンググラスに全ての材料を入れてステアする
②カクテルグラスに注ぐ
③オレンジピールで香りを付ける