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氷を洗うことでカクテルがもっと美味しくなる2つの理由

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氷を洗うことでカクテルがもっと美味しくなる2つの理由

プロのバーテンダーがカクテルを作るのを、目の前で見ていた人は知っているかもしれません。プロはカクテルを作る前に、氷を一度冷水でさっと洗ってから使っています。氷を洗って何か意味があるの?たったそれだけで味なんて変わるの?とあなどることなかれ、氷を洗って使ってこそ、カクテルの本当の美味しさを引き出すことができるようになります。氷を洗うことでもたらされる三つのメリットを紹介します。
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目次

氷を洗うことで何が起きる?

洗う前の氷、洗った後の氷

そもそも、洗う前の氷と洗った後の氷、何が違うでしょうか?ご自宅の冷蔵庫で作った氷で構わないので、冷凍庫から出したばかりの氷と、一度さっと冷水にさらした氷の違いを確かめてみてください。洗う前の氷は、表面に白くて小さな霜のようなものがうっすらとついていて、持った感触もザラザラしています。一方、洗った後の氷は霜のようなものがとれて透明になり、手触りもつるつるになっているはずです。

鍵は「表面積」

冷凍庫から出したばかりの氷は、大きな氷の塊の周りに無数の小さな氷の結晶が霜のように付着しています。この小さな氷の結晶の分だけ、一つの氷の表面積(カクテルを作る時に液体と触れる面積)が大きくなっています。一方、一度洗った氷は小さな氷の結晶が水に溶けて消えてしまっているので、その分だけ表面積が小さくなっています。氷は当然表面から溶けていきますから、表面積が大きいということはそれだけ溶けるスピードが早い、ということになります。言い換えれば、あらかじめ氷を洗って表面積を小さくしておけば、その氷は溶けるスピードが遅くなっている、ということになります。
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洗った氷を使えばカクテルが美味しくなる

水っぽくなりにくい

シェイクで作るカクテルも、ビルドやステアで作るカクテルも、ブレンドして作るカクテルも、氷は欠かせません。そして、カクテルは作るステップのどこかで必ず氷と触れ合います。氷とカクテルが触れ合って、氷が徐々に溶けてしまうのは仕方のないことで、避けようがありません。けれど、同じ時間をかけて同じカクテルを作っても、溶けるスピードの早い氷を使った時よりも溶けるスピードの遅い氷を使った時の方が、氷が溶けてできる水の量は少なくなります。つまり、洗った氷を使うことで、氷が溶けてできた水によってカクテルが薄まってしまうのを最低限に抑えることができます。水っぽいカクテルはどうしても味気なくなってしまいますから、洗った氷を使って作るカクテルの方が濃厚で、味わい深くなります。もちろん、氷は洗った後、軽く水気を切ってください。びしょ濡れのままの氷を使ってしまったら、水っぽいカクテルになってしまいます。

炭酸が抜けにくい

カクテルの中には炭酸水やトニックウォーター、ジンジェーエールといった炭酸を使うものがあります。空のグラスに炭酸水を注いでみればよくわかりますが、炭酸の泡はグラスのふち、炭酸水とグラスが触れ合っている部分で発生します。つまり、炭酸は固体と触れ合っているほどたくさんの泡を作って、気が抜けていってしまいます。氷を洗ってから使えば表面積は小さくなりますから、炭酸が抜けるスピードが遅くなります。ということは、炭酸を使ったカクテルの美味しさを長続きさせることができるんです。
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手際の良さも必要

ここまでで、お気づきの方もいらっしゃるかと思います。「要するに、水っぽいカクテル、炭酸の抜けたカクテルは美味しくない。水っぽくないカクテル、炭酸がしっかり効いたカクテルを作ればいいんだ!」と。まさにその通り。そして、そのためには、洗った氷を使うことがとても大切なポイントになります。しかし、ここでもう一つの大切なポイントを忘れてはいけません。それは「作り始めてからカクテルが完成するまでの時間」です。たとえ氷を事前に洗っておいても、カクテルをつくるのに時間がかかってしまっては、やはり氷が溶けて水っぽくなってしまいます。美味しいカクテルを作るためには手際の良さも重要なポイント。必要な道具は使いやすいように並べて置き、なるべく最短時間でカクテルを作るように心がけましょう。とはいえ、焦り過ぎはミスのもと。焦らず落ち着いて、余分な時間をかけないことに集中するのがコツになります。

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