カクテルを選ぶポイントはいくつかありますが、いつものカクテルに飽きてしまったら、見た目の美しいカクテルはいかがでしょう。ユニオン・ジャックは美しく上品な紫色が印象的なショートタイプのカクテルです。見た目の紫の妖艶さとは裏腹にバニラの甘い香りが漂うリキュールを使った優しいカクテルです。見た目で惹きつけ、香りで飲む人を虜にするカクテル、ユニオン・ジャックをご紹介します。
目次
ユニオン・ジャックはどんなカクテル?
ユニオン・ジャックはドライ・ジンをベースにしたショートカクテルです。美しい紫色が見た目に鮮やかでさっぱりとした優雅な香りと爽やかな味わいが人気のカクテルです。バラ、スミレやアーモンド、バニラの香りを付けたパルフェ・タムールというリキュールを使い、その甘い香りが口いっぱいに広がります。
さっぱりした口当たりで飲みやすく、強すぎない香りはどんなシーンとも相性がよいのが特徴です。ただし、ジンとリキュールを使い、アルコール度数が比較的高いため飲み過ぎには気を付けたいカクテルです。
ユニオン・ジャックの基本の作り方
まずはグラスにジンとパルフェ・タムールを入れます。比率はジン2に対してパルフェ・タムールが2の割合です。使う人はドライ・ジンがおすすめです。次に氷を入れ、バースプーンを使ってステアします。10~15回ほどグラスに沿ってかきまぜたらカクテルグラスに注いで出来上がりです。
ステアに時間がかかると氷が溶けてしまって全体が薄まって味がぼやけてしまうので手早い作業が必要になります。
ユニオン・ジャックに欠かせないパルフェ・タムールとは?
パルフェ・タムールは、1760年、フランスのロレーヌ地方で生まれたリキュールです。地中海沿岸で採れる柑橘系の果実を使い、スイート・バイオレットと呼ばれるニオイスミレやバラ、アーモンドとバニラなどで香り付けされた甘い香りが特徴です。ニオイスミレは、他の種類のスミレには出せない香りが特徴で、パルフェ・ダムールの香りの核とも言えます。オランダやフランスなどで広く作られているリキュールです。
ユニオン・ジャックのと特徴である美しい紫色はパルフェ・ダムールのもので、紫、もしくは青色をしています。リキュール自体が紫色をしているため日本ではバイオレット・リキュールやクレーム・ド・バイオレットとも呼ばれることもあります。
飲む香水とも称されるその香りは、パルフェ・ダムールが生まれた当時の貴族の間では媚薬になると言われるほど妖艶な魅力を持ち、フランス語で完全なる愛という意味をもつパルフェ・ダムールの名前の由来になったと言われています。
ユニオン・ジャックとブルー・ムーン
ユニオン・ジャックとよく似たカクテルにブルー・ムーンがあります。グラスでステアするユニオン・ジャックに対し、ブルー・ムーンは氷を入れたシェイカーでシェイクして混ぜ合わせます。シェイクして空気が混ざることでユニオン・ジャックと比べて少し透明度が落ち、青っぽい見た目になることがあります。
さらにブルー・ムーンにはユニオン・ジャックには入らないレモンジュースを入れることでスッキリとした飲み口のカクテルになります。