カクテルに、レモンやライム、オレンジやグレープフルーツなどといった果汁はつきものです。もちろん市販されているジュースを使っても美味しいカクテルができますが、香りの強い搾りたての果汁はやはり魅力的です。そんな搾りたての果汁、あるいは果肉をまるごとカクテルに取り入れるための道具を3つ、用途もあわせて紹介します。
目次
ジューサー
ジューサーは、皮を剥いた果肉から果汁を取り出すのに使います。果肉を入れてから手元のハンドルを握れば、てこの原理を利用して、果汁を押しつぶすように搾ることができます。ほとんどが金属製で、ハンドジューサーという名前で販売されていることも多いです。果汁を搾る部分にはアミやパンチされた金属板が使用されているため、大きなものは穴を通り抜けることができず、果汁だけを選り分けることができますが、果肉の柔らかいフルーツの場合は押しつぶされた果肉もアミ目を通り抜けてしまうことがあります。そのため、専らレモンやライムの果肉を搾る用途に使われています。片手にジューサー、片手にメジャーカップを持ち、ジューサーで搾った果汁をメジャーカップにそのまま注ぎ、必要な量だけグラスやシェイカーに注いでカクテルを作ったりします。
スクイーザー
居酒屋で生フルーツ系のチューハイを注文すると、ハーフサイズにカットされたフルーツとスクイーザーがセットで提供されることもあります。そのため、バーに行ったことがなくても目にしたことがある人も多いでしょう。受け皿の中央部が山のように盛り上がっており、この部分に果肉をひねりながら押し付けて、果汁を絞り出す道具です。ジューサーと似ていますが、大きなフルーツでも比較的処理しやすい、皮を剥かなくても処理できるという利点がありますが、小さなフルーツの処理には向きません。具体的には、レモンやライム程度のサイズがあれば使えますが、ブドウやイチゴの果汁を搾るためには使えません。果汁を搾る時は片手でスクイーザーそのものを押さえながら、片手でフルーツを押し付けることになるため、必然的に両手がふさがります。そのため、果汁を搾りながらカクテルを作ることはできません。ですが、自宅でカクテルを作るような用途であれば、わざわざジューサーを使わなくても、スクイーザーで事足りるケースが大半ではないでしょうか。
ペストル
ペストルは、ジューサー、スクイーザーとは毛色の異なる道具です。金属製、あるいはテフロンなどの材質でできた棒状の道具で、一端は平たい面に小さな突起が並ぶように加工されています。ペストルはこの平たい面を使って、フルーツを果肉ごと押しつぶすために使う道具です。すなわち、果汁だけを取り出すのではなく、押しつぶした果肉も丸ごとカクテルの材料として使いたい場合にペストルを使います。イチゴやキウイフルーツ、モモなど、ある程度果肉の柔らかいフルーツであれば、簡単に押しつぶすことができます。使い方も簡単で、空のシェイカーにフルーツを入れ、ペストルで上から押しつぶすだけ。この時、軽くひねりを加えるようにするとスムーズに果肉を潰すことができます。果肉が十分に潰れたら、その上からカクテルの他の材料を加え、氷で満たしてからシェイクします。スリーピースシェイカーではストレーナーに果肉が引っかかって出てこない、という場合には、ボストンシェイカーを使うことをおすすめします。