カクテルのメニューで「〇〇フィズ」という名前を目にしたことはありませんか?「フィズ」系カクテルはどれもベースの他に3つの要素を加えて作るもの。何を加えれば「フィズ」になるのか、そんなちょっとしたトリビアを知るだけでも、カクテルの世界が少し楽しくなったりするものです。どれも簡単に手に入るものばかりですので、今日はフィズ系カクテルを楽しんでみてはいかがでしょう?レシピを含めて3種類、紹介したいと思います。
目次
「フィズ」って何?
フィズ(英語で、fizzと綴ります)を辞書で検索すると「シューと鳴る」、音を表す言葉であると書かれています。日本語では、ペットボトルの炭酸飲料を空けた時の音を「プシュッ」「シュッ」「シュー」などと表現しますが、英語では「fizz」がこれに該当するんです。そんな擬音語にルーツを持つ「フィズ」ですが、カクテルの世界ではベースとなるお酒に3つの要素を加えたものを差します。1つはもちろん、名前の由来にもなっている炭酸水。そしてその他に、レモンジュースと砂糖です。炭酸水以外の材料をあらかじめシェイクしておき、それをコリンズグラスに注いだら、最後に炭酸水で満たして作るのが「フィズ」です。味わいとしては、ベースとなるお酒の味わいに、酸味とほのかな甘み、そして炭酸が加わることになりますから、爽やかな味わいになることがイメージしていただけるでしょうか。それでは、さっそくフィズ系カクテルを紹介していきましょう。
「フィズ」のオーソドックスなレシピ
「フィズ」系カクテルは、ベース以外の材料の配分を変えなくても、ベースだけを変えればバリエーションを作ることができます。オーソドックスなレシピは、ベースを45mL、レモンジュース20mL、砂糖を1tsp加えてシェイクしてコリンズグラスに注いだら、炭酸水で満たすというもの。紹介するカクテルも、このレシピで作ることができますよ。
ジンフィズ
最もスタンダードなフィズはこれかもしれませんね。お店ではカットレモンが添えられることも多いです。これはフィズ系カクテル全般に言えることですが、レモンと炭酸水が加わっていることでグビグビ飲めてしまうような爽快感が生まれます。暑い日にもぴったりです。ジンの味わいをさっぱりと味わいたい時にはもってこいのカクテルと言えるでしょう。
バイオレット・フィズ
バイオレットはスミレのエキスを使ったリキュール。バイオレット特有の紫色が炭酸水でほんのり薄まって、アメジストのような美しい色合いを見せます。レモンの酸味とスミレの香りが爽やかな飲み口を演出します。フローラルな香りを楽しめるカクテルは数少ないですから、飲んだことのない方は一度試してみるのも面白いかもしれません。
カカオ・フィズ
カカオリキュールを使えばカカオ・フィズを作ることができます。ホワイトカカオリキュールを使えば透明な仕上がりになりますが、ブラウンカカオリキュールを使ってもいいでしょう。落ち着いた色合いになりますので、夜向けでしょうか。カカオリキュールをフィズに仕上げるのは少し意外性があるかもしれませんが、飲んでみると相性の良さにきっと驚かれるはずです。「お疲れ様の一杯」にももってこいです。
ピーチ・フィズ
クレーム・ド・ペシェを使えばピーチフィズの完成です。厳密には、ピーチリキュールの中でもピーチツリーを使えばピーチツリー・フィズとなり、区別されています。ピーチ・フィズの方がリキュールの糖分が多く、甘みが強めに出るのが特徴です。強めの甘さが苦手な人にはピーチリキュールはともすると「くどすぎる」と思われることもありますが、ピーチ・フィズならさっぱりと味わうことができるでしょう。
インペリアル・フィズ
このレシピだけはベースの名前が入らないフィズです。ベースにウイスキーを使っているのがインペリアル・フィズ。ウイスキー+炭酸水と言えばハイボールなのは多くの人がご存知でしょう。ハイボールにカットレモンが添えられることもしばしばですが、インペリアル・フィズはレモンジュースを直接加えているので、レモンを添えたハイボールよりもレモンの味わいが強めに出ます。ざっくりと言えば「更にさっぱりしたハイボール」といったところでしょうか。特に夏にはぴったりと言えるでしょう。