料理に爽やかな香りを与えるハーブのひとつにローズマリーがありますが、そんなローズマリーのようにキリっとした味わいのカクテルがあります。それがカクテル「ローズ・マリー」です。
ジュニパーベリーの香りを纏ったドライ・ジンがベースとなり、複数のハーブが使われているリキュールやフレーバードワインなども加わり、キリっとした味わいの中に深く豊潤な香りを感じられるカクテルです。
そんなローズ・マリーのレシピやアレンジのアイデアをご紹介します。
目次
スタンダードなローズ・マリーのレシピ
- ミキシンググラスにドライジン36ml・ドライベルモット24ml・アルマニャック5ml・チェリーブランデー5ml・カンパリ5mlを入れます。
- 氷適量を入れ、バースプーンでステアします。
- ストレーナーを被せ、氷が入らないようにカクテルグラスに注いだらできあがり。
カクテルグラスに作るカクテルはシェイカーで作られることが多いのですが、ローズ・マリーはミキシンググラスでステアすることで作られます。そのため暑い時期など、材料が温まっているとステアしている間に氷が溶けてしまい、カクテルが水っぽくなりがちです。
暑い時期は材料の中でも量の多い、ドライジンやドライベルモットは予め冷やしておくことや、カクテルグラスを冷やしておくなどの工夫をすると良いでしょう。また作る前にミキシンググラスに氷と水を入れ、しっかりステアしてミキシンググラスを冷やすことも有効。冷やした後はしっかり水気を切ることも大切です。材料が温まってしまわないうちに、手早く作りましょう。
ローズ・マリーに使われる個性豊かな材料
豊潤な香りが魅力のカクテル、ローズ・マリーに使われている材料は、ひとつひとつが非常に個性的で香り高く、それだけでも楽しめてしまうものが多いことが特徴です。そんな個性的な材料をご紹介します。
すべてのカクテルに言えることですが、ローズ・マリーはある意味、材料の個性を絶妙なバランスで組み合わせている、奇跡のカクテルです。しかし、材料の量はあくまでも参考です。それぞれの個性をつかむことでより、自分の好みに近づけることができますので、最高の一杯を楽しむために、ぜひ参考になさってください。
ドライ・ジン
世界4大スピリッツのひとつ。蒸留酒をジュニパーベリーなどの香草と一緒に再度蒸留して作られる、香り高い味わいが特徴。
ドライ・ベルモット
白ワインにクローブやシナモンなど20~40種類のハーブやスパイスを配合し、ブランデーでアルコール度数を調整したフレーバードワイン。ハーブによる深い風味とほろ苦さが特徴。
アルマニャック
フランスのアルマニャック地方で作られる、ブドウを原料としたブランデー。半連続式蒸溜機という伝統的な蒸留機で1回のみの上流で作られるため、野性味溢れる香り高い味わいが特徴。
チェリー・ブランデー
チェリー・ブランデーには2種類あり、さくらんぼをブランデーなどのスピリッツに浸漬させて香味を移したリキュールと、さくらんぼを発酵させて作った醸造酒を蒸留して作るフルーツブランデーがあります。
ローズ・マリーにはリキュールのほうを使用します。
カンパリ
ビターオレンジ・キャラウェイ・コリアンダー・リンドウの根など、60種類の材料から作られるハーブリキュール。すっきりとキレのある甘さと複雑な味わいが特徴。
奇跡のカクテル ローズ・マリーを楽しもう
複雑な香りと味わいの饗宴を楽しめるローズ・マリーは、カクテルの繊細さを楽しむ大人のカクテルといえるかもしれません。忙しい方にこそ、豊かに香る時間を味わっていただきたいものです。